2025年03月20日

レ・ミゼラブル(一) ユーゴー:著

原作の挿絵が幾つか載せられていて
ミュージカルのポスターになってる
コゼットのイラストもある



ネタバレしています
レ・ミゼラブル1.jpeg




「序」について】

訳者の
豊島与志雄が
ここでネタバレしているのが驚き

あらすじどころのレベルではない

誰が死んで、誰が死ななくて
…など含め
あらかた書かれている

レ・ミゼラブルとは
惨めなる人々とのこと

このあと、本編で
惨めなる人々が大挙して登場してくる





第一部 ファンティーヌ 】


ディーニュの司教ミリエル氏、
別名ビヤンヴニュ閣下が出てきて
この人の話がまず延々

だいぶ読み進めて
1815年10月に差し掛かると
徒刑場から出てきた
ジャン・ヴァルジャン登場

お金を持ってるのに
どこの宿屋も泊めてくれない、
食事も提供してくれない

野宿してたらR某侯爵夫人が通りかかり、
4スーを恵んでやり、
ビヤンヴニュ閣下の家を教える

ビヤンヴニュ閣下は
食事と寝室を与える

19年も牢獄にいたジャン・ヴァルジャンにしたら
逆に居心地悪い感じなのが笑えた

ジャン・ヴァルジャンの生い立ちが紹介され
舞台等では
姉の子供のために1かけらのパンを盗んで
19年間拘束の結論だけが語られるが
これは
かなりはしょられていると分かる

彼は
5年の刑だった

何度も脱獄を繰り返し
失敗して捕らえられ
刑期が延びて結果19年、
ジャン・ヴァルジャンに悪い所は
めっちゃある

だが、
暖かすぎて眠れないビヤンヴニュ閣下の寝室で
1人思うのは

「社会が悪かった」
「環境が悪かった」
「食べるものが何もない子だくさんの世帯の人間が
 生き延びるために少しのパンを盗んだのは
 やむを得ない状況だった」
それに対して
刑罰も、娑婆に出てからも
酷い仕打ちはどうだと
彼は結論

19年間に稼いだお金も、
放免され
ビヤンヴニュ閣下に会うまでに少しバイトするが
そのお金も
搾取された

ジャン・ヴァルジャンの思いを通じて
ユーゴーが伝えたいことに思える


海洋と闇夜の段落が
意味が分からない

船乗りが海に転落

船が遠くに行ってしまい
船乗りが
漂って沈むまでが描かれている

船乗りが誰とか
船に誰が乗ってたとか
何も説明がない

何に影響する章なのか

でもここは
これだけで独立した短編としても読める

この箇所好き


ビヤンヴニュ閣下は
ジャン・ヴァルジャンが銀食器を盗んだ翌朝
同居の家事従業員マグロアールに
あの男に盗まれたと言われたとき
長い間わたしは
あの食器を私していたが
あれは貧しい人たちのものだし
あの男は1人の貧しい人だったではないかという

わたしのじゃない
ジャン・ヴァルジャンのものだという

そして有名な
ジャン・ヴァルジャンが引っ立てられて
ビヤンヴニュ閣下のところに戻されるシーン

あれは
あなたにあげたのです

わたしは
燭台もあげたのだが
どうして持って行かなかったのですか

ジャン・ヴァルジャンのいうことは
ホンマやったんかいと
憲兵隊は引き上げ
ジャン・ヴァルジャンがおののく

このとき舞台では
ジャン・ヴァルジャンは心入れ替えてしまうが
原作に実は
続きがある

ビヤンヴニュ閣下が
忘れてはいけません、
この食器は
あなたがわたしに
まっとうな人間になるために使うと約束したことを
という

読んでいて
えっ?となったが
ジャン・ヴァルジャンも
何も約束した覚えがなく
茫然としてて
笑ってしまった

そしてこの後
道中に出会った子どもプティー・ジェルヴェーが
道に小銭を落とし、
それを足で踏んづけて返さないという
何のためのあの有名な
あなたにあげたからの改心の場面だったのか
疑う展開

プティー・ジェルヴェーが
お金を返してくれないと
失意のなか走り去ったあと
ジャン・ヴァルジャンは
自分は何をしたのかと後を追い、
彼を見失ってしまう

なんと惨めな自分
…と、徐々に
いろいろなことが浸透してくる様子は
とてもリアル


1817年
学生の話になる

まだ革命の学生たちが出て来る
ずっと以前なので
この子ら何者かといぶかしんだ

そしたら
この学生の一人トロミエスの彼女が
ファンティーヌ!

のちにファンティーヌが
コゼットを生み、
母子が苦労する元を作った学生!

ファンティーヌは友達3人女子と
トロミエスとその友達3人男子
4人vs4人
それぞれ付き合ってグループになる

男子4人が突然帰ってしまい
そのとき
ファンティーヌのお腹には
コゼットが

舞台ではファンティーヌの歌で語られる流れが
アホな男女4人の様子として
そしてファンティーヌ自身も
舞台と違う女性として描かれる

コゼットを
女の子2人をかわいがっている
テナルディエ夫人に託す

コゼットの衣装や
送金分を
テナルディエ夫婦は娘たちのものにしてしまい
やがてコゼットは
幼い下働きとしてこき使われるが
ファンティーヌはそれを知らない


流れ着いたジャン・ヴァルジャンは
製造業をがんばって
工場を大きくしていった

悪口を言う人もいたが
人柄も良く、
勲章も断る謙虚な態度などから
段々みんなの信頼を勝ち取っていく

名前をマドレーヌとして
断ったけど
市長に推されて
半ば渋々、市長にもなる

マドレーヌの工場に
ファンティーヌが勤務中

しかし隠し子がばれて
解雇される

マドレーヌの命令と言われる

ファンティーヌは
マドレーヌを恨む

送金もできなくなり
テナルディエから追い出すような通知もくるなどして
にっちもさっちも

行きつくところまで行って
肺も患ったファンティーヌは
教会で保護され、
そこで面会したマドレーヌは
あずかり知らなかったとはいえ
自分の名のもとにこうなってしまったファンティーヌに
コゼットを連れて来ると約束

そんな折、
別の罪で捕らえられた人物が
ジャン・ヴァルジャンとして見とがめられ
そのまま裁判にかけられることを
ジャヴェルに知らされるマドレーヌ

ジャヴェルは密かに
自分が負っていたジャン・ヴァルジャンではないかと
マドレーヌを疑っていたことを
マドレーヌに謝り
自分の任を解くようマドレーヌに迫ったり
まじめなんだか何だか

人間違いの男の話にいたく動揺する
マドレーヌの葛藤が
話しを聞いてから
裁判の地域まで馬車を走らせる間も
数ページにわたる

法廷のドアを開けるのも
かなりマドレーヌ躊躇する

舞台ではここは
ファンティーヌの病室の会話の中に出で来る程度だったと記憶するが
これだけで1つの作品が出来上がるほど
マドレーヌの苦悩と
自分が本物のジャン・ヴァルジャンだと名乗り出る
すさまじい運びはえぐい

高名なマドレーヌ市長の話を
にわかに信じられない裁判スタッフをしり目に
マドレーヌ、いやジャン・ヴァルジャンは
逮捕しないのですか、
それならやることがあるのでと
急ぎファンティーヌの元に戻る

収監される前に
母娘を会わせなければ

そもそも罪人仲間たちやジャヴェルは
なんでこの人を
ジャン・ヴァルジャンに間違いないなどと証言したのか
謎すぎる


ジャヴェルが病室に現れ
コイツは市長ではなく罪人だといって
ファンティーヌを絶望に陥れ
そのまま彼女は息絶える

ついでに言うと
無縁仏みたいな葬られ方

ファンティーヌは
舞台と違って
超絶・惨めな人として描かれて
終わり





第二部  コゼット】


ワーテルローの戦いについて
長々語られる

誰が出て来るのか
なんなら読み飛ばして良いのかと
心はやったが
最後の方に
卑怯者の兵士として
テナルディエが出てきた








舞台で削られた部分に
おもしろいことがいっぱい

こんな感じで
2巻も期待したい



読了:令和7年4月15日


レ・ミゼラブル …ウィキペディア

posted by 紫 at 12:49| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 翻訳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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