2024年12月14日

パニックの手 ジョナサン・キャロル:著

短編集



ネタバレしています
パニックの手.jpg




〇 フィドルヘッド氏

フィドルヘッドは
ヒロインの友達が生み出した架空の人なのに
現実化している設定はありきたり

でもフィドルヘッドとヒロインが
恋仲になって
ヒロインがどうすれば
フィドルヘッドが出て来るのかを利用しようというのが
ブラックユーモアな終わり方



〇 おやおや町

陽気な家政婦が
"神"の1人とは

彼女の言葉は真理であり
それは
生きている人間だけでなく
生き返らせた人間にも当てはまる

不思議な家政婦の話
…かと思ったら
主人公と
生き返らせた人間の話にシフトしていった



〇 秋物コレクション

不治の病の主人公

彼が辿る日常と
それをなぞらえる
彼の心理

これは佳作



〇 友の最良の人間

主人公が入院先で知り合った女の子には
微妙に
不思議な力がある

主人公に恋人ができ
その彼女が見舞いにきて
やがて婚約して
結婚する

女の子の
主人公への指示というか
予言というか
段々鼻についてしかたなかった



〇 細部の悲しさ

ヒロインがいつもいく店にいた
おじいさん

彼の注文する絵を
ヒロインが描いて渡す

これは
ラストが分かり難い、
店の人の態度は
つまり、とういうこと?



〇 手を振る時を

筆者は
こういう、
ピンポイントの状況を
ドンドン深みにはまらせるのが巧い

ユーモアのセンスあり



〇 ジェーン・フォンダの部屋

あの世の話

本人がいくら好きでも
延々と永遠に
ジェーン・フォンダの映画を見せられる

天国ではなく
これは地獄



〇 きみを四分の一過ぎて

妻が
別の恋人がいる設定で
夫がその役になり切って生活していく

トワイライトゾーンに
出てきそうな話



〇 ぼくのズーンデル

狼人間が近づくと
目の色が変わる犬種 ズーンデル

しまいに
誰を見ても目の色が変わって
主人公がびっくりするが
ここまではよくあるプロット

なんと、
狼人間本人も
それと気づいていない、
まだ覚醒していないということに
話を持って行った



〇 去ることを学んで

彼女と彼の会話のみで進められるが
内容が退屈で
どうでもいい与太話だな

と思ったら
そこから彼は
彼女との違和感を感じていくところに
持って行った



〇 パニックの手

ここまで
好きな話、
そうでもない話はあったものの
なかなか設定が弾んでて面白いと思っていたのに
突然、この話なんなん状態

つまらないし
これをタイトルにするなんて
なんか
うーん…




読了:令和6年10月24日

ジョナサン・キャロル  …ウィキペディア
posted by 紫 at 05:37| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ホラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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