心に傷を負い続ける
女性検察官 C・J・タウンゼントの
「報復」
「報復ふたたび」に続く
完結編
ネタバレしています
C・Jのシリーズだが
正直いって
C・Jや
宿敵 ウィリアム・ルーパート・バントリング死刑囚の
下りが出てくるたびに
邪魔やなあ、めんどくさいなあと
感じずにはいられなかった
それぞれのシリーズで出てきた
マニー・アルヴァレス刑事と
本作の事件を担当する
今作で初登場
ダリア・デビアンキ検事補が主となって
物語を進めていくのに
こんなオチ
酷すぎる…
バントリングは殺人クラブがあると
かつてマニーに言っていたが
マニーが真に受けず
ここへきて
ダリアの事件で必要になって
マニー、ダリア2人で
バントリングに会いに行く
物語が進むにつれ
ダリアとマニーは心を通わせ
お互いを必要としていくところも
とても楽しく読んでいけた
なのに
終盤になって
ダリアが殺人クラブにとっ捕まって
ダリアが事件の審理に現れず
そのために
明らかに
殺人クラブのメンバーだと
読者は知ったタルボット・ランダースが
無罪放免になってしまった
ここの法廷の場面は
マニー1人が
ダリアと連絡が取れないとイライラして
検事側も判事も
タルボットの弁護士ジョー・ヴァーラックも
事件が手に負えないから
逃げたなどと言って
読んでいて頭にきて
飛ばし読みしてしまったくらい
それでも
ヒロインなんだから
ダリアが助かるのではないかと思って
読んでいったが
マニーが
もう会えないと思って悲観しているところなんかが差しはまさって
あの拷問が始まりだした描写で
ああ、あの後ダリアは殺されたんだと
悟らざるを得なくなった
ダリアは
少しマニーと揉めた直後に
殺人クラブに騙され
拉致された
連れ去られる前に
マニーにメールで
愛していると連絡入れた
マニーはびっくりして
返事をどう返したものかと悩み、
その侭、永久に
ダリアと連絡が取れなくなってしまった
遺体が見つかったとき
マニーが泣く
わたしも一緒に泣いてしまった
なのに!
結局 バントリングは
C・Jに騙し討ちに合い
命乞いをし
殺人クラブのメンバーを吐いて
C・Jに殺されたという
あっさりとも言えるラスト
それも殺しの場面は
C・Jの回想
あのバントリングが
こんな死に方?
なにより
あんたらの話なんか
もう、どうでもええわって思いながら読んでたのに
ダリアを返せ!
なんで助けなかった
被害者をゆっくり丹念に描いて
殺害にもっていく話は
クーンツやキングなど
ホラーなんかでもよく取られる手法だけれど
こんな終盤に
マニーとの話が進展するのかどうなるか
ヤキモキさせた挙句
残酷な殺し方するなんて
許せん
確かに
C・Jの情報で殺人クラブは一網打尽、
タルボットもその母もザマミロな末路が待ってはいるが
それも今後起こりうる話として
終わらせてしまってる
あーーもうナンジャコリャ
読了:令和6年8月20日
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