2023年12月01日

クリムゾン・リバー ジャン=クリストフ・グランジェ:著

クリムゾン・リバーとは
緋色の川のこと



ネタバレしています
クリムゾン・リバー.jpg




怒ると抑えが効かない
ピエール・ニエマンス警視正は
それでもカリスマ警官

アラブ人ゆえに色々な偏見に見舞われ
グレて道を外れていたカリム・アブドゥフは
今は警察に身を置く

拷問されて惨殺された
大学図書館司書のレミー・カイヨワの事件を
ニエマンスが担当

カリムは
小学校の盗難事件を捜査し始める

二手に分かれて進む物語が
やがて1つになる


レミーの未亡人 ソフィーや
レミーの遺体の第一発見者 ファニー・フェレイラを
ニエマンスがきれいで心惹かれる描写があるが
今ならセクハラだな

私は女性だから
なんか不快だった、
そんなん要らんねん

確かにニエマンス
ファニーに惹かれることで
ラストの悲劇が増幅はされたけど
やっぱ要らん

映画化されたとの事で
私が読んだ文庫の写真が
ジャン・レノらしき男と若い男のうつった
映画ポスターっぽいものが使われていた

コレも不要、
ニエマンスは全くジャン・レノのイメージに合わないし

この若い男、
最初のニエマンスの相方 エリック・ジョワスノーかと思った

そしたらジョワスノー
割と早い時期に行方不明になって
かわいそうな展開

この若い男がカリムなん?
風体があまり違う気がするが…

映画は見たくないな、イメージ違うっぽい



真相】

犯人はファニー・フェレイラと
ファニーの実の双子で
ジュード・イテロという男の子として
母親と逃げ回っていた女性ジュディット

最初の犠牲者 レミーの父と
二番目の犠牲者 フィリップ・セルティスの父は
優れた子供をつくる事に執着

限られた地域の大学街なので
教授らのメンバーという優秀な血と
その地域に住んで山岳地帯を動き回る人々の血を
混ぜ合わせて
子どもをつくる

今ならデザイナーベイビーとかゲノム編集とかだろうけど
2人の父は
地域住民の赤ちゃんを
エリート赤ちゃんとすり替え、
エリートに体力のある子供を育てさせる計画

また、レミーの父も大学司書だったので
図書館内の席次も父が決めており
男女の学生をめぐり合わせる方法も取っていた

ファニーはエリートにすり替えられ
ジュディットや実の両親から離れてしまった

ファニーと同じ顔をしたジュディットがいては
陰謀がばれる

ジュディットの父が
この男たちにひき逃げされた

犯人が分からない状態で
教師の母が転勤になり
事情がよく分かっていない母も
ジュディットをジュードと名乗らせ
逃避行を続けた

ジュディットは死んだことになっているが
それは年恰好のよく似た男の子の遺体を
母が連れてきて埋葬させたから

因みに
かわいそうなジョワスノーは
第三の被害者の眼科医 エドモン・シュルヌセに
 いや、被害者というかこいつらが悪もんか
聞き込みに来て
真相に近づきすぎたため
シュルヌセに殺された

犬が苦手なニエマンスは
目の研究所や眼科には
犬(盲導犬?)がいるのではと勘違いして
代わりにジョワスノーに行かせたが
これを最後まで悔やみ続けることになった


ラスト】

ニエマンスとファニーは
お互い共倒れ

抱き合うようにして
川に落ちて流されてしまう

カリムはジュディエットと相討ちだったが
カリムが撃つのが速く
ジュディエットが死亡


ニエマンスは
実は生きていたとかになると思っていたら
あっさり終わっちゃった

生きててほしかった

カリムと傷をいたわりあってほしかったな


読了:令和5年9月27日


クリムゾン・リバー …ウィキペディア(フランス語)




posted by 紫 at 05:31| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 翻訳推理小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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