ヴァイオリン職人 ジョバンニ(愛称ジャンニ)・カスティリョーネの
シリーズ
ネタバレしています
ジャンニの一人称で語られる
教え子の職人で
ノルウェー人のリカルド・オルセンが
イタリアで
何者かに殺された
リカルドが持っていた
ノルウェー楽器ハルダンゲル・フィドルが見当たらない
直前に久々に会っていたジャンニは
ショック
親友の警官 アントニオ・グァスタフェステは
捜査の一環でノルウェーに
ジャンニも
ヴァイオリンに詳しいことから
同行する
ジャンニの恋人 マルゲリータ・セヴェリーニも
同行
そこで
消えたハルダンゲル・フィドルにまつわる秘密が
明らかになっていった
ジャンニの人柄がいい
ノルウェーの自然などの話も
イイ感じ
出て来る登場人物が
いけ好かないのが多い
ヴァイオリン収集家のアクセル・オルセンは
犯人と疑われた途端
権力をちらつかせて怒鳴ったりするし
ヴァイオリンディーラーの
ヴィンチェンツォ・セラフィンも
まあ、ディーラー全体がそうらしいと
書かれてはいるが
根性ババ色
更にたちが悪い
ノルウェーのディーラー
イングヴァル・オーンダール
そしてこの人は入れてもイイかな、
ジャンニが捜査を離れて
ノルウェーの施設を見て回るとき
くっついてくる
アメリカ人旅行者 マイケル・C・バーグ
ノルウェーの雨天も
多くの観光客も
高額な料理も
まるで映像のように楽しめた
また、作曲家オーレ・ブルや
戯曲家イプセンのペール・ギュントと
グリーグが作曲したその戯曲の組曲も
随所に出てきて
ブルやイプセン、グリーグが
ノルウェーの人だったと認識してなかったので
ここも楽しかった
オーレ・ブルの曲と
ハルダンゲル・フィドルの音色を聴きたくて
動画をそれぞれ見た
それにしても
真相は大したことないなあ
…というのが正直な感想
真相】
犯人は
アクセルの現在の妻で
リカルドの元カノ アグネータ
リカルドが手に入れたハルダンゲル・フィドルは
アグネータの
精神を患っている父 アルネ・ヴァルグ作
アルネが
修行でノルウェーを離れていた時に
恋人ライラ・ハルヴォルシェンを事故で亡くし
ライラの遺髪を忍ばせて
顔をかたどったハルダンゲル・フィドルを作った
私がよく分かっていないので
この辺あいまいなのだが
その後アルネは
別の女性と結婚して
アグネータが生まれている
高齢になって
心を病んでしまっているアルネのために
イタリアで公演をしに行ったリカルドを追いかけ
ハルダンゲル・フィドルを売ってくれと懇願するも
断られる
実はアグネータの2人の子のうち
1人はリカルドの子で
身ごもっているのに棄てられた経緯もある
カッとなって
リカルドを突き飛ばし、
殺してしまった
かなり終盤まで
ハルダンゲル・フィドルに入れられていた髪の毛を
ジャンニもアントニオも忘れてて
いや、これやろ、持っていかれた理由…!
と、ずっとツッコミ入れて読む羽目になった
それと、
マイケルが殺されたことは
アグネータが白状するところに全く出てこず、
おーーい、作者
忘れてる?
と思ってしまった
読了:令和5年7月20日
ポール・アダム