2023年09月08日

罪の壁 ウィンストン・グレアム:著

フィリップ・ターナーは
考古学者の兄 グレヴィルが
運河に身を投げて自殺したと聞かされた


ネタバレしています
罪の壁.jpg




グレヴィルが
そんな人間ではないと思っていた
フィリップは
グレヴィルの周りを調べる

キーパーソンとして浮かび上がったのは
グレヴィルの友人 ジャック・バッキンガムと
グレヴィルに別れの手紙を残した レオニー

フィリップは
バッキンガムを知る
マーティン・コクソンに手伝われ
バッキンガムとレオニーに迫っていく



レオニーは割と初めの方に出て来るが
最後までつまらない人物だった

フィリップが
この女の為なら
グレヴィルが自死したとしても
おかしくないと思ったりしてるが
いや、おかしいやろ

どこに魅力があるのか
全く分からない

その点
マーティンが派手な性格でもないのに
フィリップが惹きつけられる描き方は
筆者、大したものだ

グレヴィルとバッキンガム
そして
フィリップとマーティンの
ゆがんだ友情は
ある種
納得ものだった

それから
フィリップが
バッキンガムではないかと目をつけていた
チャールズ・サンベルク大佐

チャールズも
フィリップを目の敵

レオニーに近づくため
居候している家の女主人シャーロット・ヴェーバーに
取り入ったフィリップだったが
画家だと言ったので
チャールズは
お金をむしり取る下らぬ輩だと勘違いしていた様子

誤解が解け
急に親切になったりした

彼は
フィリップの事情を知り
裏からも表からも
フィリップを助けていく
いい人だった

この人が一番の魅力的人物




真相】

グレヴィルは自死だった

マーティンの正体こそ
グレヴィルの親友 バッキンガム

しかし、マーティンは
いたずらに
フィリップをミスリードしていたのではなく
グレヴィルが自死した理由を知りたかった為
調査に参加したのも事実

バッキンガムに
麻薬だかなんだかを
グレヴィルの考古学の資料か何かの箱に突っ込まれ
それが明るみに出たから
グレヴィルの疑いは晴れているものの
バッキンガムとの友情を考えて
自死したのだ

レオニーが別れの手紙を送ったのは
バッキンガムだった

レオニーとバッキンガムは
夫婦

つまり
レオニーとマーティン

最後
マーティンを見捨てられないからと
フィリップへの愛を諦め
マーティンの所に行こうとするレオニー

マーティンと2人して
フィリップ兄弟を嗤っていた訳ではなかったので
最後
レオニーに対しての反感は
私の中では消えた

だからって
フィリップとレオニーに
幸せになってほしいとかは思わないけど


読了:令和5年7月2日


ウィンストン・グレアム




posted by 紫 at 05:37| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 翻訳サスペンス小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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