2023年08月30日

極寒の町 アーナルデュル・インドリダソン:著

エーレンデュル捜査官のシリーズ



ネタバレしています
極寒の町.jpg



殺されたのは
タイ出身のスニーの
10歳の次男 エリアス

アイスランドでは
移民に反感をもつ人々も多く
その騒ぎの延長の可能性も

移民に対する
エリアスの学校の教諭らの様々な意見

かなりこれが物語を引っ張っていく

だが
真相はくだらない事だった

筆者は
真犯人の解明より
アイスランドにおける
移民問題を
取り上げたかっただけなのかな

スニーの長男 ニランを
なぜか隠してしまったスニーにも
イライラした

通訳のグドニーも
スニーの味方について
ことを複雑にしてると思ったが
通訳って中立であるべきでは

筆者、
本書で何がしたかったのやら


唯一いいと思ったのは
エーレンデュルのもと指導警官で
瀕死の床についてるマリオン・ブリームの下り

エーレンデュルのシリーズを知らないので
本作だけ見た形にはなるが
2人の間の交流、
どんどん弱っていくマリオンに
まだ頼ってしまうエーレンデュルの様子が
まるで親子のようで
これだけで
素晴らしいスピンオフ作品が書けるやろと思う



真相】

エリアスが下校中に
たまたま遭遇した
いとこ同士の不良少年
ハットルとグスティは
エリアスをからかう程度のつもりで
ナイフで脅した

怖がって抵抗したエリアスに腹を立てて
1人が押さえつけたところを
もう1人がエリアスの腹を刺した


マリオンは亡くなる

葬儀は
エーレンデュルと牧師だけ

そのときに
マリオンとの日々が終了したことを
実感するが
余韻が美しい



読了:令和5年6月6日

アーナルデュル・インドリダソン
posted by 紫 at 05:53| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 翻訳推理小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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