2023年04月29日

図書館島異聞 翼ある歴史 ソフィア・サマター:著

タイトルに
図書館
…ってあるから
てっきり図書館や図書に関する物語かと思ったら
全く関連の無い
ファンタジーだった



ネタバレしています
翼ある歴史.png




翻訳ものに必ず載ってる人物紹介のほか
地図や家系図、
巻末には単語等の解説がある

最初は
地図を見たり、
単語を引いたりしたが
地図のどこにその地名があるのか見つけられない事が多かったし
単語は同じものばかり引いてるのに疲れを感じた

けなし部分を先に書いとくと
4つの章のうち、
3章目の音楽の歴史は不要

セレンの語りは
なんのために挿入されているのか不明

さて内容的には
1章目のタヴの語る剣の歴史と
2章目のティアロンの語る石の歴史が
なかなか面白かった

そして4章目の飛翔の歴史!

他の章のタイトルは
内容ドンピシャの付け方なのに
どういう意味なのかなと思ったら

これが翼ある歴史という題名に繋がる

4章目だけ
悲劇が濃くて
ホラーのような内容で
ファンタジー苦手な私が
一番響いたと言える

1、2章の集約がここに著されている

ただ、全体的にどの章も
過去が突然
何の説明もなくさしはさまって
これ、昔の話か?
と想像しながら読む戸惑いはあったし
特にこの4章目が著しくて
けつまずいてしまった

真の主役は王子ダスヤだね

ダスヤに翼が生えて
自分に呪いがかかったと嘆き
やがてドレヴェドに変形し
シスキを抱いて空に飛翔する

ラスト

シスキは
ダスヤに八つ裂きにされたのか

それとも

シスキを認める心だけは
ダスヤに残っていたようなので
何もしないで地上に下ろしたのか

文学的な文章も素晴らしかった


読了:令和5年3月18日


ソフィア・サマター



posted by 紫 at 05:31| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 翻訳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック
読書感想ランキング