ジョン・ガルニエは
自らをジャンと名乗る
ジャンは恋人 カロル・ヴェランジェを
母 ロージーにひき殺された
その母を釈放しなければ
毎日1発ずつ
街に仕掛けた爆弾を爆破すると
カミーユに語る
オーストラリアで暮らすから
お金も用意しろとも
なぜジャンは
カロルを殺した母なのに
釈放しろと要求するのか
ロージーとジャンを引き合わせたとき
ジャンがなぜ
こんなことを計画したのか
垣間見えた気がする
中編とは思うが
感覚的には短編のノリ
三部作それぞれに比べたら
すぐ読み終わる
原題にもなっていて
クライマックスで登場する曲
"ROSY & JOHN"
聴いてみたくなった
真相】
ロージーは
ジャンが自分のもとを去ろうとすると
その原因となる人を
雇用主や恋人など
その都度
殺していた
殺していた
当時の警察は
ロージーだとつゆほども疑わないが
ジャンは知っていた
ジャンは
自分とロージーを殺す方法を思いつく
空港に向かわず
ジャンは寄り道をする
飛行機に間に合わないのに
ロージーの手を取り
ジャンが踊る
そして
すべてが吹き飛んだ
ジャンの
追い詰められた
そして
諦めた心境は
よく分かる
ロージーが生きている限り
ジャンに
自由と幸せは来ない
空港に行かずに
どうしてこんなところに来たのか
不安になったロージー
流行おくれのバッグを握りしめて
ロージーが破壊されたことが
私には辛くてたまらなかった
間違った方法で
ありったけの愛情をわが子に注いできた
ロージー
ロージーは極端に描かれた
私自身かもしれない
ルメートル
また読後感の凄いものをくれた
読了:令和5年2月17日
ピエール・ルメートル
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