邦題が何を指しているのかは
中盤で明らかになる
ネタバレしています
フルダ・ヘルマンスドッティル警部は
定年前の64歳
年下の男性がどんどん昇格するのに
自分は
うだつが上がらない組織生活だったと思っている
優秀な若手男性が2週間後に異動してくるので
定年を待たずして
休みに入るよう命令を下されるが
未解決の
ロシア難民エレーナの死亡事件を担当させろと願い出て
残り少ない時間を捜査に充てる
私なら
満額給与を払うと言われたら
多分、
はいはい~♪
と若手に譲って休みに入るだろう
そのまま
65歳から年金が出るなんて
すんばらだ
フルダはもしかして
残念な思い違いをしていたのかもしれない
男性社会の警察で
上司も同僚も後輩も
自分の敵だと思っていたが
実は
フルダに一目置いていて
不幸なことがあった
孤独なフルダに
同情もしていたのかも
私も20年ほど前
子供の保育園のことがあって
異動がかなった時
今後、統括職業指導官にはなれないかも
ということを言われた
今でもこの件は
時々引っかかるが、
私にとって統括になる方がペナルティだし
統括になれないなら
…と考えて
のびのび業務をさせて貰えてる
だが、
フルダのような
恐ろしいこと、
考えたくないようなことが身に降りかかったら
そんな風に周りを見てしまうことも
あったかもしれない
フルダの捜査の話に
母子家庭の章と
男女の旅行の下りが挟まってくる
男女旅行は
事件の真相にたどり着く大いなる伏線だったが
母子家庭のピースを
わざわざこんな形で描く必要があったのだろうか、
ちょっとよく分からない
それにしても
シリーズ化されてると裏表紙にあるから
てっきり…
終盤、
もしかしてこういう結末になるかなと
幾つか想定するうちの1つに連れていかれたが
解説を読んで
ああ、シリーズ化ってこういうことかと
なるほどってなった
少しネタバレだが、
この後のシリーズは読みたくない、正直
今作が
フルダの物語の結末になるから
勿論、バッドエンドも大歓迎だが
なんともやり切れない
うちは定年60歳だが
その後に恐らく再任用として
位取りを下げて
責任の小さな職責で業務をすることになるだろう、
あくまでも現行制度だが
つまり
本当に統括になれないかどうかは
まだ定年にならないとわからない
頼むから
血迷って統括にしないでよ…
読了:令和3年3月4日
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