2020年06月05日

謀略法廷 上巻 ジョン・グリシャム:著

50人近い証人が
計530時間も証言



ネタバレしています
謀略法廷 上.jpg




71日間の
正式事実審理

更に
42時間の陪審評議

そしてその後
陪審員が出した
前代未聞の評決

クレイン化学が投棄していた廃棄物が
ボウモアの町の水を汚染し、
摂取、接触をした住民が
次々に癌に倒れて行った


気になったのは
夫ピートと小さな息子チャドを癌で亡くした
ジャネット・ベイカーの弁護をしていた
ウェスとメアリ夫妻が
この訴訟で経済的に大ピンチになるのだが
自分たちだけでなく
小学生の娘ライザ、
保育園児の息子マックを
貧乏な環境にする事に心を痛めている下り

弁護士だから
裕福な生活をしていた訳だが、
瀟洒な新築の家からボロイ狭い住居、
車もランクを落としているなどの
辛さや不満を感じている辺り
日本同様
アメリカでも
家にも事欠いたり
仕事もないといった人々が多い筈で
なんか、贅沢な連中だなあと
その辺は
あまり共感できなかった

クレイン化学を有するトルドー・グループの
最高経営責任者であるカール・トルドーは
高額な賠償金支払いの評決に怒り心頭、
最高裁に上訴する予定

最高裁の裁判官に
自分の息のかかった人間を送り込む企みを始める


評決後に
ジャネットが思い出す
ピートの最期は
辛すぎる

大柄な30歳が
55キロの体重に減り、
喉と食道の悪性腫瘍の間に
水を流し込むチューブを通され、
激痛に泣き叫ぶ姿

こんな事が
ボウモアの至る所であった

評決後にも
17回目の葬儀があった

アイネス・パーデューは
61歳

生前から
他の被害者らと同様に
血液や組織のサンプルを採取と 
検死解剖の同意をしていた

癌と戦う多数の人も
また
葬儀になるのかなというボウモア


ウェスとメアリ夫妻は
上訴まで
事務所の経営と
家計が
持ちこたえられるのか

トルドーの企みは
巧くいってしまうのか

下巻が楽しみ


読了:令和2年1月20日



posted by 紫 at 05:06| 大阪 ☔| Comment(0) | 翻訳サスペンス小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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