2020年05月16日

チャイルド44 上巻 トム・ロブ・スミス:著

ソビエト連邦時代の
1933年の雪に閉ざされたウクライナのチェルヴォイ村で
物語は始まる


ネタバレしています
チャイルド44 上.jpg




食べる物がない

マリアは自分が死ぬと悟ったとき
食べないで慈しんで飼っていた
猫を逃がした

飢えた少年パーヴェルがそれを見つけ、
幼い弟アンドレイと共に
捕獲に行く

そこで
パーヴェルに厄災が訪れ…

これが何かに繋がるのか

それとも単にこの時代は
マリアを含め
こんな悲惨な状況だったと
読者にインプットする手段に過ぎないのか

下巻ラストまで読まないと
分からないのかな

そして20年経ち、
国家保安省捜査官レオを通じて
1953年のソ連が
国民へ締め付けを行う様子が描かれる

国家、スターリンに逆らう者は
その疑いだけでも
自白するまで拷問にかけられ
死に至らしめる程の強制労働に追われたり
そのまま処刑されたりする

引き込まれて読み進めるが
体と心に悪い内容

何の為の、
誰の為の国家なのかと
叫びたくなる

レオも上巻ラストには
ドーーーン!と環境が変わる

ミステリーとしての犯人探しも楽しみな
下巻に突入


読了:令和元年12月4日

posted by 紫 at 05:16| 大阪 ☁| Comment(0) | 翻訳推理小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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