2019年12月22日

兄弟の血 下巻 アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ:著

冷静沈着に計画を実行に移していくレオも
弟たちが泣き所



ネタバレしています
兄弟の血 下.jpg
Photo by Joanna Nix on Unsplash








兄サムと疎遠になってたブロンクスも
サムを助けたくなる

レオの事を弟たちは
関わると犯罪に巻き込まれると思っているし、
ブロンクスの事をサムは
今も憎んでいる

これがラストに向かっての
大きな流れに影響を与える

レオたち3兄弟の子供時代、
父イヴァンが母ブリット=マリーを殴った時の
一連のストーリーが刺し挟まり、
現代の辛いラストに向かって
同時並行で進められる

この物語の
悲しい締め括りを突き付けられた読者は
あの子供時代の話を
レオと共に辛い気持ちでなぞっていく

それと、
イヴァンが
レオとの未来に希望を見出しているのを
レオが感じる辺りも
イヴァンが哀れで堪らなくなった

レオの犯罪の手口の鮮やかさは
下巻でも発揮されるが
痛い程の切ない読後感が
その印象を薄くしてしまう

「熊と踊れ」の最終結末が
これとは…




読了:令和元年7月18日


posted by 紫 at 05:46| 大阪 ☁| Comment(0) | 翻訳サスペンス小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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