2019年05月25日

スリル・ミー 平成31年1月 サンケイホールブリーゼ

席は
2階2M列上手

最後列です

5階のビルの窓から
1回の駐車場にいる人の動きを見るような感じでした

ネタバレしています
スリル・ミー.jpg




ミュージカル
スリル・ミー

平成31(2019)年
1月19日
土曜
19時公演


サンケイホールブリーゼ
[ここに地図が表示されます]


作詞・脚本(以下、敬称略)
 ステファン・ドルギノフ…ツイッター

翻訳
 松田直行

演出



"私"が語る
"彼"のこと

そして
事件の真相

実話をもとにした
オフ・ブロードウェーのミュージカル

日本でも
今回で5度目の上演




2人だけの芝居に
効果音・伴奏としての
パク・スンチョル(朴勝哲)さんのピアノだけ

なのに
迫力のある舞台が
構成されていました

"彼"が"私"を
ときどきレイと呼びましたが
それ以外は
2人とも名前は出てきません

以下、煩雑になりますので
" "は省力し、
とだけ表示します



凶行のあと
私の
メガネがなくなります

どこでなくしたのかを気にする
私に対して
そんな物どうでもいいと
言い放つ彼

私がとにかく
しつこい!

でも、
探しとかないとヤバイんちゃうのというハラハラ感はあります

しつこい私と
気にしなさすぎる彼の
セリフと歌の応酬のとき
笑いそうになりました

また、
99年の懲役となり
2人でそのナンバーを歌っているときも、
笑いをこらえるのに苦労しました

欧米では
懲役刑が99年なのは
別におかしくもなんともないと思いますが、
キュージューキューネンと
2人が掛け合うのが
もうツボってツボって

クラシックコンサート並みに
物音に対する緊張感が
尋常じゃない雰囲気の客席です

静かな場面があるのでという
開幕前の携帯電話等に対する
この具体的な劇場の注意アナウンスも
影響してたかなと思いました

咳をしている人がチラホラいて
その人たちの心中を思うと
気のどくで
しかたありませんでした



私への接し方や
そして事件の関与に関しての
彼が
酷ければ酷いほど
私の
ネタばらしが衝撃になります

ただ
衝撃だったかと言われたら
そうでもなかったというのが
正直な感想です

それより、後述しますが、
被害児のことがずっとショックだったのだろうと
自分では思いました

あるいは
私が彼に
一方的に思いを寄せるという図式にはなっていて
彼への強い執着を持っているというのとはちょっと違うふうですから,
実はこうだったのだと
私が彼に語っても、
へえ、そうは見えなかったなあ
…になってしまったのかもしれません

それに、くどいですが着席位置的に
え…っ!
となったかもしれない彼の表情が
なんにも見えませんでしたから、
私が普通にセリフをいった場面にすぎなくなったというのもあるでしょう



若年男性の2人芝居ですから
観客はどうしても女性が多くなりますが、
男性が観たら
どう感じたかなと気になりました

本当は彼も私を愛していたのかなあ
とか
愛に飢えた子供時代を過ごした
 と本人は思っていますが
 実は父も弟も彼を愛していたのかも
気のどくな面もあるなあ
とか
女性目線ですと、そんなことを思いましたが
男性なら
父と息子、兄と弟という関係を
当事者としてとらえられますし、
友達、同期など
近しい関係の
愛情でも友情でもなんでもいいですが
そんな間柄で起こる
支配・被支配の関係絵図は
大なり小なり
ピンとくるものがあるのかなあと思います



終わって
とにかくズシンと体に残ったのは
ハンマーで撲殺され
遺体を塩酸で焼かれ
どぶに放置された
10歳の子供のこと

うちの大学院生の次女が
いつまでも童顔で
次女の10歳の頃を
どうしても重ねてしまいました



既になんども上演されていて
今回も東京のあとの公演でしたので
事前にただよってくるネタバレはありましたが
肝心の
LGBTの部分だけは
知らずに観ることができました

分かっていたら
はなから
そういう物語なのだと決めつけて観ていたかも

たんなる幼なじみだと思って観はじめたものですから、
序盤でLGBTがあらわになってきたとき
ああ、そういうことか…
と、こちらの方が衝撃でした

この部分に関してのネタバレが全く無かったことに
妙な感謝を覚えます





 私

37年前の学部生の私と
現在の服役中の私を
たくみに演じ分けていました

あまりに舞台が遠すぎて
表情だけでは判断できないのですが
動きと声で、
はっきり老若のちがいが分かりました





柿澤勇人…ツイッター
 彼

あごをツンと上にあげて
人になにかを命じるような彼

その実
内面はナイーブで傷つきやすい彼

カッキーは優しい人柄で、
自分の限界をこえようと
稽古や練習にうちこむ人、
そんな印象を持っていましたので
他人を見くだしたり
自分は特別だとうそぶく彼とは
真逆に感じるのです

彼を
劇団四季退団後に初めての役として演じたことで
カッキーの
さまざまなキャスティングのイメージが
決まってしまったような気がします

それにしても彼、
2人の間の契約があるからって
いちいち
それに従うのも
律儀で、おもしろい

それから!

はっきり観えなかったとはいえ、
声は聴こえます

カッキーの
澄んだ歌声があふれる舞台でした





両目とも白内障を切っており
眼内レンズが入っています

おかげで
オペラグラスではなく
メガネで十分

ですが
遠近両用メガネですので
遠くを見るときは
アゴをひいて
レンズの上方から見なければ
見えにくい

長時間これではしんどくなりますので
カッキーが舞台に登場せず
洪平くんだけの場面のときは
普通に観て
姿勢の休憩をしてしまいました

ブリーゼ2階席の最後列だったからこそ
こんな
洪平くんにもうしわけないお話にもなりますし
客層が女性ばかりというのが見わたせました
posted by 紫 at 05:11| 大阪 | Comment(0) | 柿澤勇人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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