2018年07月27日

密やかな結晶 平成30(2018)年3月 新歌舞伎座

席は
1階4列
上手寄り


低い位置の芝居は
見切れました




ネタバレしています
バラと幕.jpg




密やかな結晶

平成30(2018)年3月10日
13時公演

新歌舞伎座

密やかな結晶
…ツイッター





原作(以下、敬称略)
小川洋子…ウィキペディア
「密やかな結晶」より

脚本・演出




色々なものが消えていく島

消えたものは
ひとびとの記憶に残らない

その記憶をもっている
特殊なひとびとは
秘密警察に連れていかれる

みる人によって
それぞれの感想をもつであろう
ふしぎで切ない物語





凄い設定だなと
とにかく
そこに圧倒されます

高次脳機能障害に始まり
様々な障害のある人の問題が
重なって見えました

そして
記憶している人々が
マイノリティーで、
その人のせいではない能力で
ねたまれたり
うらまれたり

人と人のつながりをあざ笑うかのような
哀しさに満たされます

だれもが持っている
心の中の密やかな場所

そこに大切にした
結晶がある

たとえ消えても
記憶がなくなっても
それはある

鈴木浩介さんのセリフに
こういう表現があったと思います

密やかな結晶の
原作
そしてこの舞台がいいたかったことは
このセリフに凝縮されているのでしょうか





なんで関西弁だったのでしょうか

山内圭哉くんを筆頭とした
秘密警察

そして
ベンガルさんも

原作がそうなのでしょうか

小豆島か淡路島にしたらええ
と圭哉くんのセリフもありました

いえ
圭哉くんは分かります

東京と
その他のエリアでも上演されるのに
なんで関西弁だったのでしょうか





出演者




わたし

消えていく切なさを
体現した役でした

最終的には
彼女自身も消えていく

ベッドに入って
消えていく声が
つらくて
哀しくなりました

冒頭から
声がかすれているように思いましたが
もともと
ハスキーヴォイスの女優さんだったのかも




おじいさん

お嬢さま(石原さとみ)とアール氏(鈴木浩介)が
おたがいを愛している気もちを話しているのを聞いて
雨のなか
歌い踊りますが
この場面が好きです

いつも
お嬢さまのそばにいて
最期まで思いつづけた
おじいさん

こんなに若いのに
おじいさんなんて
おもしろすぎますが
登場人物のなかでも
私はこのおじいさんが
いちばん好きでした




アール氏

この難しい役を
最後の場面まで
仕上げていました

このアール氏だから
わたし も愛したのでしょう

そんな風に思えた
鈴木さんのアール氏でした



山内圭哉

くやしいけど
カッコいい

いままでの僧正の舞台のなかでも
ぴかイチにカッコ良かった

秘密警察の
横暴なリーダー

そして実は
アール氏の

不安や恐怖なども
僧正からあふれ出ていました

僧正が客席に
笑いをとりつつ
哀愁を放ってきました

いちばん最近みた舞台はもう8年も前

僧正、
ええ年のとり方してます



ベンガル

ぜいたくな
ベンガルさんの使い方

脇役ですが
たいせつな役でした

上述したように
関西弁でしたし

東京乾電池も
いちど見てみたいと思いながら
まだ、かなっていません

登場時間はトータルしても
わたし、アール氏、おじいさんに比べたら
たしかに少ない

でも
印象はつよいので
そんな気がしないかも、でした



藤原季節



山田ジェームス武



福山康平



風間由次郎
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江戸川萬時



益山寛司
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キキ花香
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山村涼子
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客層は
演劇慣れしていない人々に見えました

もう一回でてきたら
カーテンコールで
立つつもりでした

立ってもいいほどの
私にとっては
いい舞台でしたが
客席の雰囲気も
もう一回の呼びを早々にやめている感じでした

帰りのロビーから出口にむかう間、
コンサートのこみ具合と比べている人もいました

石原さとみちゃんのファンが
多かったのでしょうか

このようなきっかけで
また
他のお芝居もみてくれるようになるといいなあ
posted by 紫 at 05:15| 大阪 ☀| Comment(0) | 演劇・役者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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