2017年04月01日

川は静かに流れ ジョン・ハート:著

 ネタバレしています


川.jpg


ミステリーやサスペンスで
疑われた人が
真相を暴くパターンが好きじゃない私は
今作、それではないが、
その系列ともいえる状況に辟易してしまった

みんないつまでも主人公を
殺人したのに無罪になった人、
という目で見続けてる

だから、
近しい女の子が暴行されたり
ある人物の遺体を発見したら
主人公がまた疑われた

主人公の恋人は警察だが
主人公を欺くというか
隠した状態で主人公に話を聞いたり
主人公に捜査の邪魔をさせないために
電話をしたりなどして
背筋に冷たいものを感じた気がした

ハリウッド映画などで軍隊が
「クリア!」
と言う場面を見かける事があるが、
今作、警察も言ってる場面があり、
日本語に訳してくれよ、
日本じゃあ一般的じゃないやろ、
刑事ドラマでクリア言うてるの見た事ない
と思った

どうしても好きになれない女性が出てきたが、
この人が
自分の子供の棺にすがる場面で
初めて
この人を理解できた気がした

トラウマの物語であり、
卑怯者の物語であり、
でも、
筆致が文学的で
舞台も田舎の集落なので
淡々と読み進められたと思うし、
より一層、
登場人物達の哀しみとか救いとか
大きく感じられたと思う


読了:平成29年3月28日








posted by 紫 at 19:19| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 翻訳推理小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック
読書感想ランキング