2008年03月04日

女検事補サム・キンケイド アラフェア・バーク:著

原題はJUDGMENT CALLS

法廷の召集という意味かな?


女検事補サム・キンケイド

アラフェア・バーク(Alafair Burke):著


💥 ネタバレにご注意ください


本国アメリカでは2003年に出版されています

日本では文春文庫から2004年6月発刊されています

筆者は、実際にオレゴン州の検事補経験が有ります

女性検事補としての目線は、実体験に基づいています


13歳の女の子、ケンドラが、
レイプされ、殺されそうになります

ケンドラの証言により
容疑者デリンジャーは即逮捕

事件を担当したのが女性検事補のサム・キンケイド

裁判では序盤はかなり検察側のサムに有利に進みますが、
一つ一つ弁護側に証拠が崩されていきます

真犯人は本当にデリンジャーなのか

それとも物語の途中から出てきた、
別の少女レイプ殺人の人間なのか

という話でした


ケンドラがうちの子たちと同世代なので
小生意気な事を言って大人に斜め向いてる場面でも
可愛くってしょうがなかったですよ

でも
サムは現在は未婚(バツイチ)で、子供もいないので
ケンドラや、その友達の女子達の態度に
イラっ!
ムカっ!
…とする事も有ります

17歳の女性店員に証拠品について確認する時も、
ちゃんとした英語を話す大人に変わって欲しいな、なんて思うサム

デリンジャーではない、別の犯人というのは
35歳の薬物依存症のテイラーの事です

テイラーの彼女は65歳のマーガレットで
2人で17才の女の子をレイプし、殺害

既にテイラーは死刑になっています

30歳差のカップルなんて
合衆国では別に珍しくも何ともないのでしょうか

この2人の逮捕で活躍したのが、
サムのモト彼の警察官・チャックで、
彼はまた、ケンドラの事件も担当しています

オレゴン州は死刑制度が復活して、
その最初の死刑囚がテイラーという因縁的な話も絡んできます


ラストは少し不満かなあ

サムに関連する
どの男性が衝撃の事実をラストに齎すか楽しみだったのですが…


14歳未満の人間を故意に殺害すると加重殺人
…という特別な法律、日本にも欲しいかもと思いました

合衆国は子供を大事に考える国ですよね

posted by 紫 at 20:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 翻訳法廷小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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