2006年06月20日

ランゴリアーズ スティーヴン・キング:著

ランゴリアーズ
スティーヴン・キング:著

 

titleの作品ともう一つ
秘密の窓、秘密の庭を収録した
中編2作でなっていました

 

両作品ともネタばれてしまいますので、御注意ください

 

 



ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ



序にかえて>

 

 Mr.キング氏の好きな、
 いいえ、 fanの好きな前書きです

 

 読者への、感謝の気持ちに溢れています

 

 作家の中にはこんなtypeがいると並列していき、
 最後に自虐で落とすというキングpattern

 

 本ばかり読んでいた眼鏡の少年、
 そして、成人してからは
 アルコール依存になった事があるという
 Mr.キングの状態を思い出すような
 自己分析です

 

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ



ランゴリアーズ

 

粗筋

 

 原題はThe Langoliers

 

 トゥーミーさんの親父が、子供を脅かすのに作った
 怪物の名前です

 

 飛行中に目を覚ました11人の乗員乗客は
 他の人間が全て異様な消失をしているのに
 愕然となります

 

 そして
 飛行機の外の世界にも、全く人がいません

 

 …という状態で、益々酷い状況に陥っていき、
 何でこうなってん!
 最後どうなるねん!

 

 という感じの物語です

 

 本物の機長に聞いて書いたとの事で
 それを伺える部分も出てきます

 

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

ブライアン機長

 

 別れた妻の香水の名前を思い出す所は
 兎に角、色々な単語を並べていて
 馬鹿馬鹿しくって笑えます

 

 着陸成功の時も笑いました

 

 機長なんだから普通に着陸出来るのに
 英雄のように拍手され、
 ブライアンは、党の指名を受けた
 R.ニクソン氏を連想して笑いそうになって
 必死で笑いを堪える下り

 読んでいて、こちらも笑いを堪えました

 

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

TVの映りも直す

 

 管制塔の応答がなく、苛々したブライアンは
 操縦室のpanelを叩きます

 

 これをみたviolinの天才少年アルバートは
 radioの入りを直す時に叩くのを思い出してひやっとする…
 

 という記述があります

 

 アルバートはひやっとしたかもしれませんが
 TVの映りを直す時、昔これをやっていた私は
 にやっとしました

 

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

んなアホな

 

 乱気流に巻き込まれて、みんな揺れまくり

 

 アルバートも然り

 

 彼は意志の力で、雲に切れ目を作ってやろうと念じます

 

 読んでる方にすればアホみたいな事ですが
 彼が大真面目な所がrealで面白いと思いました

 

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

 

AMERICAN PRIDE

 

 機体の説明の時に出て来るこのスペル

 

 すったもんだの挙げ句、着陸する表現の処に
 この文字が出て来ました

 

 場面が場面だけに、皮肉に感じました

 

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

丸で漫才

 

 緊迫した着陸の場面

 

 ブライアンの隣には、謎の英国の紳士ニックが座っています

 

 大使館員といっているけれど、
 どうも秘密組織の人っぽいと
 この辺りでは正体ばれつつある下り

 

 冷静沈着な人物なので、みんなの信頼も寄せられ
 操縦席の機長の隣にいます

 

 着陸の時ニックが思わず
  空港が見える!
  美しい!
 など叫ぶので
  見えるってあんた、席を離れてるな!

 

 とブライアンが叱責します

 

 漫才のようで、面白い場面でした

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

消失事件

 

 アルバートと作家のボブガレイが
 検証の為にあげる事件は
 実際きいた事のあるのも入っていて
 実話を上げてるのかと思います

 

 バミューダー島とか…

 

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

 

大変な場面なのに

 

 トゥーミーさんの攻撃から
 心の不安定なベサミーを守ろうとして
 violinのケースを使った時
 銃でうたれるアルバート 

 

 その時、笑ってしまったのは
  そんな事に大事な
  violinを使うなんて!
 という父の声が、アルバートに聞こえた事 

 

 キング作品には、えらいこっちゃな場面を
 humourで味付けする手法が用いられている事が多く
 この人の作品を、私が好きな所以でもあります

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

ダイナ、10歳

 

 物語の要を握る
 盲目の女の子ダイナ

 

 付き添いの叔母ちゃんが
 消失してしまい
 生きてないだろうと
 しくしく泣く処は
 同年代の娘をもつ
 母として
 胸がつまりました

 

 ダイナには要所要所で
 母性愛を
 刺激させられました

 

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

よき父親

 

 ぴょんぴょんはねて
 逃げ回る子供

 

 こんな表現が
 出て来るなんて 
 Mr.キングは絶対
 子育てに
 参加していますよね

 

 キング作品には
 子供がやたら
 出て来ますし

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

これは使える

 

 トゥーミーさんが
 ダイナを狙撃したと
 伝えようとして
 動転して話せなくなる
 ベサミー

 

 流石はニック

 

 ティーカップ!

 

 何度もこの言葉を
 いわせます

 

 いい方法ですね

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

ランゴリアーズ 

 

 ランゴリアーズが遂に
 姿を現すのですが
 この描写の凄い事

 

 Mr.キングは
 こんな事ばっかり
 考えているのですね

 

 感心してしまいます

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

ちきしょう

 

 みんなを救ったダイナが
 とうとう
 帰らぬ人に…

 

 ダイナの傍にずっといた
 女性教師ローレルが
 神に怒りを覚えて
 暴言をはく処も
 胸に迫る効果が
 ありました

 

 あんた、元通りにしてよ!


 不公平だ!


 ちきしょう!

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

ニック、お見事

 

 ニックの存在が
 消滅する場面は
 感動すら覚えました

 

 心的に
 あんな最期を迎えるのも
 いいかも
 

 …という気もします

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

お仕舞い

 

 締め括りはこの流れで
 よかったと思います 

 

 でも例えば
 全員消滅でもよかったし
 

 それが無駄死に的でも
 よかったし

 

 その反面
 ダイナもいきてて
 

 トゥーミーさんも
 会議に間に合って
 

 …っていうのでも
 よかったし

 

 それにつけても
 凄い事を考えますねえ、
 スティーヴン・キングと
 いう人は…

 

 

 

 

 

秘密の窓、秘密の庭

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

粗筋

 

 離婚したばかりの
 best seller作家の前に
 自分の作品を盗作したな
 …といって現れた男

 

 男の仕業ではないか?

 
 という
 恐ろしい出来事が続き
 軈て
 男の正体が明らかになる

 

 その衝撃さめやらぬ時に
 読者をぞっとさせる
 どんでん返し

 

 原題は
 Secret Window,
 Secret Garden といい
 盗作したといわれる
 作品名にもなっています

 

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

離婚

 

 キング作品の常連として
 離婚した夫婦があります

 

 キング夫妻は
 オシドリ夫婦で
 有名なので
 実体験ではありませんね

 

 題材として
 用い易いのでしょうか

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

 

描写の素晴らしさ

 

 作家モートンの前に
 現れた謎の男シューター

 

 シューターの仕草から
 普段こうなのだろう
 …とか
 性格がこうなのだろう
 …などの
 記述がされていて
 それが丁寧なんです

 

 優れた作家は
 小説の長短に関わらず
 筆致が
 素晴らしいものですね

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

実在するのか

 

 シューターは
 実在するのでは、
 と思わせる伏線が
 ありました

 

 モートンが眠っている時
 誰かが覗き込んでも
 気付かない的な表現が
 割と前の方に出て来まして
 凄く引っ掛かったんです

 

 覗き込んでるの?

 シューター?

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

反省

 

 著作権代理人ハーブ

 

 モートンは彼を
 stereotypeの人間と
 思っています

 

 でも
 ハーブの説明を読むと
 何と、私にぴったり
 当て嵌まります

 

ランゴリアーズ 秘密の窓、秘密の庭 ネタばれ

 

そして最後は…

 

 中盤から徐々に
 モートンは以前
 誰かの作品を
 盗んだのではないか?
 という謎解き的な部分が
 強くなってきます

 

 無理なく
 種明かしまで進み
 そして
 あのどんでん返しの結末

 

 Mr.キングに
 してやられました


Uozwnuqy

posted by 紫 at 21:31| Comment(2) | TrackBack(0) | スティーヴン・キング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
キャリーとスタンドバイミーしか知らないしかも原作は読んでないです。。。。以前"キャリー"をオカルト映画って言った人にあれは、オカルトちゃうよって力説したけどどんな風に説明したのかは、もう覚えてませんしかし、原作も読まずに何を力説したんだろう!?
Posted by Cat's oh! at 2006年06月23日 10:58
青春映画ともとれる作品ですよね原作の翻訳物を買って読み、それからキングにハマりましたスケールが違うんです[E:sign01]Cat's oh!さん、もし何も読む本がない時などがありましたら一回図書館ででもかりて読んでみてくださいスタンドバイミーも、です是非是非[E:sign01]
Posted by 紫関西どっとコム at 2006年06月24日 00:09
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